横浜力行舎では、入所者ひとりひとりの希望を尊重しながら、自立に向けた様々な処遇・支援を行っています。支援においては、社会福祉法人幼年保護会が運営しており併設されている更生施設『甲突寮』と連携し、同一の職員によって一体的な支援を行っています。

生活に関する支援

かい食事や日々の日課などを通して生活リズムを整え、安定した生活の基盤作りを支援していきます。また、集団生活での場面や職員とのやりとりを通して、円滑な人間関係を築くための適切なコミュニケーションについて支援を行っていきます。ほか、住所異動や保険関係といった各種行政手続きの援助を行うこともあります。退所に際しては、必要に応じて居住支援法人等とも連携しながら、安定した居住環境を確保するための支援を行っています。なお、更生保護施設で生活することのできる期間は多くの場合、仮釈放や起訴猶予等で刑事司法手続きの身体拘束を解かれてから6か月が経たない間までです(保護観察期間が6か月よりも長い場合等はその限りではありません)。特別な事情により、必要性が認められる場合には、さらに最大で6か月間の延長が可能な場合があります。

金銭に関する支援

所者の金銭に関しては原則的に施設でお預かりをして、退所後の生活を見据えた助言を行ってます。自立のためには十分な貯蓄が必要な一方、一切の娯楽もなしに人が生きていくことは難しいでしょう。担当職員と綿密に相談しながら、適切に金銭を使用できるよう支援を行っていきます。

就労に関する支援

来的なアパート自立を目指す場合、就労の重要性が高いことは言うまでもありません。当施設では、ただお金を貯めるためではなく、今後も長期的に稼働可能な就労に至ることを目指し、面談や助言を通して支援を行っています。就労を希望しながらも中々それに至ることが難しい場合などの場合には、保護観察所や就労支援機構と連携して支援を行うこともあります。

医療に関する支援

定した生活のためには、心身共に健康であることも大切です。入所者が適切な医療を受けられるよう、入所前から保護観察所を通した刑事施設との連絡調整を行い、入所後には医療機関の受診調整や通院同行を行っています。医療が必要である一方でそれを受ける所持金がない入所者の場合には、無料低額診療を実施する医療機関に依頼をして、受診を調整する場合もあります。また、当施設には看護師が常勤しており、日々の入所者の健康管理にも力を入れています。

福祉に関する支援

会福祉法人幼年保護会が運営する更生施設『甲突寮』を併設し、職員が兼務して支援にあたっている強みを存分に生かし、専門的な知識に基づいた福祉支援も積極的に行っています。たとえば、障害をお持ちの方には福祉事務所の障害支援課や相談支援事業所などと連携をしながら手帳取得や福祉サービス利用の援助などを、高齢の方には福祉事務所の高齢課や地域包括支援センターなどと連携しながら介護保険サービス利用や高齢施設入所の援助などを行っています。また、長期的な支援が必要と思われ、ご本人もそれを希望する場合には、併設する甲突寮への移管を行いながら息の長い支援に取り組むこともあります。甲突寮との連携を生かした支援については、こちらのページをご参照ください。

専門的な処遇

定の行動様式や思考パターンがあること、あるいは依存症の影響などによって、犯罪から離脱することが難しくなっている場合もあります。そのような場合には、認知行動療法などの手法を用いた専門的な処遇を実施することもあります。当施設では、窃盗に焦点を当てたプログラムである『YRARP-K』を特定補導として実施しています。

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